若狭から伯耆までの旅 2日目 〜素晴らしき京丹後〜

2日目です。天橋立には冷たい雨が降っていました。

コンビニのイートインスペースで朝食を食べ、R178を北上。
今日は京丹後半島を巡るのだ。

まず目指したのは「伊根の舟屋

伊根の舟屋群は海にせり出したような形で家々が建ち並び、いわば”船のビルトインガレージ”だ。
これらはこの土地独特の伝統的な建造物だそうで、江戸時代の舟屋もあるそうだ。

現代人が見れば「津波は大丈夫なの?」とか「そもそも台風でも来たら高波にさらわれるのでは?」なんて思ってしまうが、
1. 日本海側なので津波も発生しにくい
2. 若狭湾内のさらに伊根湾内にあること
3. 伊根湾の入口に青島が存在して防波の役割を果たしている
という複数の好条件によって、現代まで残っているのだ。
とはいえ、それが江戸時代に建てられたと言われたら本当に驚く。
昔の人の知恵というか知識というか、本当に感心させられる。

「道の駅 舟屋の里伊根」に行き、高台から舟屋群を見下ろす。
今現在でも200以上の舟屋が現存し、そこで生活している人たちがいるのだ。

正面の島が「青島」で、防波堤の役割を持っている。

そうこうしているうちに雨は止み、雲の切れ間が見えてきた。

道の駅では伊根のぶり丼を食べることにした。いや、さっき朝食を食べたばかりだが、あまりの魅力に逆らえなかったのだ…

伊根は”日本三大ブリ漁場”のひとつに数えられ、特に伊根の寒ブリは、富山県 氷見の寒ブリと並ぶ最高級のブリの漁場として知られているそうだ。

そんな最上級のブリを漬け丼でいただいた。不味いわけが無い。

さて、良い感じに晴れてきたので、ここからはルーフオープン。

R178で経ヶ岬灯台を目指す。

第1等灯台、経ヶ岬灯台。

灯台は焦点距離により等級が別れており、その中でも第1等レンズ(レンズ直径2590mm、焦点距離920mm)を使用した灯台が第1等灯台と呼ばれる。

第1等灯台は日本では、現在5ヶ所しかない。
犬吠埼(千葉県)、日御碕(島根県)、角島(山口県)、室戸岬(高知県)、そしてここ経ヶ岬灯台(京都府)だ。
その中で僕がまだ訪れたことが無かったのが日御碕灯台と経ヶ岬灯台だったので、なんとしても訪れたい灯台だった。

キラキラと輝く第一等フレネルレンズに見入る。

初点灯は明治31年。貫禄があり、真っ白のレンガ造りが美しい佇まいの灯台だ。

これで第一等灯台は残すところあと1ヶ所。
岬を巡ることに何の意味があるのか。なぜ旅人は岬を目指すのか。
一種の達成感と言う名の自己満足なのだろうが、それで良いのだ。
最果ての岬を目指す旅が好きなのだ。

ここからは京丹後半島の西側を下る。
見どころがたくさんあるのは重々承知しているのだが、今日の宿は三朝温泉に取った。
目的地まで170kmほどあり、そこまでのんびりしている暇は無い。時間に追われる旅は好ましくないが、目的地に着かなければ元も子もない(笑)

そんなわけで立ち寄ったのは「琴ヶ浜」

オフシーズンの美しい砂浜には、誰一人いなかった。

ここは”鳴き砂”として有名らしい。
大して期待せずに歩いてみると、「キュッ!キュッ!」と音がなるではないか。
いや、鳴き砂なんだから当たり前なんだけど、初体験だったので楽しかった。(オジサン2人が変な歩き方をしているのは異様な光景だが…)

久美浜湾まで一気に走り、「道の駅 くみはまSANKAIKAN」で作戦会議。
久美浜北側の”小天橋”と呼ばれる場所を抜け、城崎温泉。
城崎から先はr11、通称 : 但馬漁火ラインと呼ばれる日本海沿いのワインディングロードを走る・・・

これがまた素晴らしいワインディングロード。

小さな港町をいくつか経由しながら、絶壁に沿った高所を日本海を見ながら走る。
エキゾーストノートを響かせながら、駆け抜けた。

香住の街に出たら、香住ICから山陰近畿自動車道の無料区間を使って新温泉浜坂ICまでワープ。
恩恵を授かっておきながら文句言うのもオカシイが、片側1車線でトンネルばかりで苦痛であった…

ここからはR178 → R9と、淡々と鳥取県を西進する。
単なる幹線道路なのだが、関東の慢性的な渋滞に慣れた悲しい身体には、綺麗な夕陽に向かって走る気持ちの良いドライブだった。

夕食は「回転寿司 北海道」で2日連続の回転寿司(笑)
回転寿司 北海道は鳥取県にだけ存在するハイレベル系回転寿司。
ネタも大きく新鮮で、値段もリーズナブルな素晴らしいご当地回転寿司。
中でも愛媛産の桜鯛は大変美味で、大山のソフトクリームも美味しい。
我々は”北海道”の名を使うことを許可した次第です(笑)

本日の宿は「三朝温泉 三朝館

到着すると、目の前の桜が我々を出迎えてくれた。

温泉前の運動に軽く三朝温泉街を散策し、宿に備わった広大な露天風呂で旅を振り返るのでした。

3日目へ続く。

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