北海道定点観測ツーリング 4日目
川湯温泉を覆っていた雲は次第に流れ、晴れ間がやってきた。
宿泊したのは「KKRかわゆ」
北海道の中でも有数の素晴らしい泉質を誇る川湯温泉は、北に訪れたら一度は入浴しておかないと気がすまないのだ。
そうは言いつつ、実はあまり温泉街を散策したことはなかったので、せっかく晴れてきたこともあり周辺を散策する。
川湯温泉には何度か訪れておきながら、”川湯温泉の神様”への挨拶も失念していたため、ここできっちりと御挨拶をした。
なかなか寂れた温泉街で、関東の有名温泉地とは全く違う風情だが、最高の泉質を大自然の中で味わうには最高の場所なのだ。
私の中では、ロケーションや泉質など総合的に日本の中でもTOP5に入る好きな温泉地だ。(その割には訪れる頻度が低いのが泣けるが…)
川湯温泉からは北に向かってR391、d102と走り、藻琴山へ。
屈斜路湖を望む場所としては美幌峠が1番有名だが、こちらの藻琴峠もなかなかのもの。
というか、あまり知られていないのか人が少なくて、むしろこちらの方が好きなのだ。
もちろん、美幌峠から見下ろす屈斜路湖の大パノラマはそれはそれで素晴らしいのだが。
さらに標高を上げて、ハイランド小清水725へ。
ここには立派な展望台があるのだが、実は本当の展望台は建物から100mほど先に歩いていったところにある。
昨年来たのだが、それを知らずにスルーしてしまっていた。なので、リベンジだ。
時折吹く心地よい風、それによって揺らされる木々の音、鳥の鳴き声・・・
これ以上何を求めようか?
見ての通り、藻琴山では紅葉が始まっていた。
北の山には、人知れず秋が訪れていた。
さて、ここで朝食とする。
おばさんが1人で営む小さな食堂があり、そこでハイランドラーメンをいただく。
この景色を眺めながら食べる濃厚な醤油ラーメンはなかなかのものであった。
さて、すっかり時間を使ってしまった感はあるが、ここを離れるのは惜しいってもんだ。
しかし悲しくも時間が限られている以上、行程を進めねばならない。
d102をオホーツク海方面に向かって北上し、d246、d467と走って浜小清水駅に併設される道の駅へ。
ここは浜小清水駅という釧網本線の駅と、道の駅が一緒になっている極めて合理的な施設だ。
もっとも、鉄道が来るのは1日7本なのだが・・・
それから、モンベル浜小清水店も一緒にあるため、ここで店舗限定のTシャツをゲットしておいた。
別に躍起になって集めているというほどでもないのだが、なんだかんだでご当地モンベルTシャツが集まってきている。
そしてソフトクリームタイム。
3店舗くらいありどこで買うか大いに悩まされるのだが、結局JAF割引があるという店内の食堂で購入。
当然不味いわけもなく、誰もいない駅のホームに持ち出し鉄路を眺めながら食べた。
さて、再開。
ここからはR244、R334と坦々と走り、知床を目指す。
今宵の宿は奇をてらって(?)知床に取ったのだ。…いや、普通に考えればTHE・王道なのだが、ツーリングで過去に知床に宿泊したことは無い。
R244を走り出して少しすると、40,000kmを達成。
8年落ちの車で4万kmって走らなさ過ぎって感じだが、それでも2020年2月に私の手元に来た時点で19,000km、2021年9月で40,000kmなので、私の1年半で7年間の前オーナーの走行距離を上回ってしまった。これでもコロナ禍もあり、走らなかった方だと思っているのだが。。。
ピカピカにしてガレージに保管せず、泥だらけで走り回るオーナーですまんね・・・
その後は曇り空の中を淡々と北上し、知床五湖に到着。
時間の関係で地上遊歩道は先に閉鎖されるものの、高架小道だけは歩ける。ここだけ歩ければ十分。
知床五湖の小道は全長800mでほぼ平坦なので、日頃運動不足な我々でも軽い散歩程度で気楽に歩くことができる。
その分、見られるのは五湖あるうちの一湖だけなのだが、五湖全て見ようとすると地上遊歩道含めて3kmほどの距離になる。
まあ歩けないことは無いだろうが、ヒグマに怯えながらの3kmはなかなかのものだ(汗)
湖の風景もさることながら、個人的には目の前にそびえ立つ知床連山の風景が圧倒的。
日没が近い曇り空の中でもわかるほど、色付きははっきりと秋の装いとなっていた。
閉園時間となった知床五湖を後にし、今宵の宿へ向かう。
今宵の宿は「北こぶし 知床 ホテル&リゾート」
ここは知床ウトロ地区の中で有名なホテルで、温泉・食事・設備・ロケーション全てが高いレベルで実現されたリゾートホテル。
その分多少は値段も張るが、それでも内容を考えれば安いもの。
旅の中で1泊くらいは上質なホテルに泊まるのだが、今回はここにした。
ところで先日、”サウナシュラン“なる謎のサウナランキングが発表されていたのが、ここが2位に選ばれていた。
実際、サウナ好き(?)のS氏は絶賛していたのだが、サウナ嫌いの私はほぼ入らなかったので不明。
だが、いわゆる「フィンランド式」の本物のサウナなのだそうだ。
ビュッフェ形式ながら全てがハイレベルで、限界まで北海道の恵みをいただいた。
ありがとう、北海道・・・
5日目へ続く。