北海道定点観測ツーリング 6日目
6日目の朝は、まずまずの天気だった。
昨晩素泊まりとした屈斜路プリンスホテルから、暖気もままならないうちから裏の津別峠へと上がる。
ドン曇りというほどではないものの雲は上空に広がっており、2019年にここを訪れた時のような感動は無かった。
それでも幸い、時おり陽が射し込み、屈斜路湖をなんとか見渡すことができた。
美幌峠に藻琴山、摩周湖展望台に津別峠と、山に囲まれているだけあり屈斜路湖を望む場所は無数にあるが、それぞれで違った表情を見せてくれる。
屈斜路湖は印象的な道東の風景の一つであることには間違いない。
ここからは津別峠d588をそのまま越え、津別町へと下りる。
d588は北海道には珍しいタイプの道で、道幅も狭くセンターラインは無く(と言っても離合可能だが)、Rもタイトなコーナーが続く。
津別町まで下りたら、セイコーマート 津別店で朝食。
朝食には新商品らしい月見やきとり丼をチョイス。
味付けもGoodで小さなハンバーグと温泉卵まで乗っており、相変わらずのセイコーマートクオリティで大満足の朝食。
ただし、なぜかハエがずっと寄ってくるのだけは気に食わなかった。。。
津別町からはd51で陸別町、陸別町からはR242で道の駅 あしょろ銀河ホール21へ。
ここもなんだかんだ毎年立ち寄る道の駅。
今年も放置車であるマツダ・RX-3と日産・シビリアンは健在だった。
それからここ足寄に立ち寄る目的といえば、大音量で流れる松山千春の「大空と大地の中で」を聴くこと。
入口前にある松山千春の手形に手を合わせると再生が始まるのだが、今年はフィーバータイム(?)で無限ループ再生仕様となっていた(汗)
松山千春はここ足寄の出身なのである。
ひたすら流れ続ける「大空と大地の中で」を聴きながら、ソフトクリームタイム。
毎年立ち寄っているので、思い入れも深くなってきたな…
足寄からはR241を西に向かって”そろそろ”と走る。
団体戦も1/3基となり、残すはロードスターを駆るM氏だけ。
彼も昨年は知床半島の民家も無ければ誰一人歩いていない見通しの良い国道334をのんびり流していたところ、帝国軍に+17km/hという濡衣を着せられたとのことだが、今となっては時効だ。
まったく、動物保護のための交通安全運動なら一向に構わないが・・・
さて、足寄湖を過ぎたあたりで一見ショートカットっぽいd468を走ってみたのだが、ここはすごくバンピーであまり快走とは言えず。
ハズレとまでも言わないけど、おすすめではないかな。
R273で三国峠に向かう。
まあ、ここまで来たのでタウシュベツ川橋梁を望む展望台にも立ち寄った。
昨年7月に来た時とは打って変わって、大半が水の中。
季節の移り変わりや、月日の経過を静かに表現する風景です。
ここからは三国峠越え。
タウシュベツ川橋梁にいるときから雷鳴が聞こえてきたため、少し走ったところにある幌加駅跡でルーフダウン。
すると予想通り、空からは大粒の雨が降り注いできた。
それでも三国峠のレストハウスは結構混雑しており、我々はスルーを即断。
そのまま淡々と、淡々と走り、上川町へと行き着いた。
セイコーマート上川店で小休止。
ここからは、美瑛に抑えた今宵の宿へ向かうのみだ。
引き続き小雨が降り注ぐ中、あたりは夕暮れの色彩を見せずに、ただただ暗闇の世界へと変わっていく。
こんな天気、こんな時間もたまらなく好きなのもまた自分であり、静かに車を走らせた。
こういう瞬間が旅には必要なのだ。
美瑛町のセイコーマートで買い出しを行い、本日の宿に向けて暗闇の中を走る。
今宵の宿は「白金温泉 大雪山白金観光ホテル」
少しレトロで雰囲気が良い昭和の観光ホテルの風情で、入った瞬間に惹かれるものを感じた。
良いじゃないか・・・
今日は祝日で明日は平日だからか、宿泊客は少なめだった。
クラシックが静かに流れる洋風の装いをしたレストランで、夕食をいただく。
食事はどれも間違いない美味しさで量も多く、富良野の白ワインとともにとても充実したディナーであった。
源泉かけ流しの温泉に入れば、まだわずかに降り続く雨がまた情緒的であった。
今日は静寂を楽しむための日だったのかもしれない。
7日目へ続く。