夏の東北、鉄道の旅。2日目
夏の東北、鉄道の旅2日目です。
今日も天気は快晴、恵まれました。
本日泊まっていた宿、「海扇閣」です。ロビーで津軽三味線の演奏などをしてくれて、朝食も美味しく良い宿でした。
浅虫温泉駅から青い森鉄道に乗って再び青森駅を目指します。
青森からはレンタカーで十和田湖、奥入瀬渓流を目指します。
十和田湖に着いたものの、あまり見るものがない・・・
遊覧船はあったものの、片道なので車を運んでもらわなきゃならず、値段も高い・・・
十和田湖、もっと他に見る所があるのでしょうか?
綺麗な湖に違いは無いのですが、観光地のような感じがしませんでした。
続いてすぐ近くの奥入瀬渓流。
こちらは美しい緑に囲まれ、その中を静かに渓流が流れる様は非常に良いです。
奥入瀬渓流というと、紅葉の季節が綺麗で有名ですが、夏に来るのも緑が綺麗なので非常にお勧めです。
奥入瀬渓流沿いのお店で月見そば。本日の昼食です。
十分観光した所で青森駅に戻ります。
この変わった建物は「ねぶたの家ワ・ラッセ」
そしてこれも青森で見たかったものの一つ。
「青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸」です。
青函連絡船は、1908年に青森ー函館間を4時間で結ぶ交通手段として国鉄によって運航が開始されました。
その後も、北海道から上野へ上京する人々や、貨物、列車などを運ぶ重要な交通手段へとなっていきました。
しかし、1941年、太平洋戦争が開戦しました。
その4年後の1945年7月14日、アメリカ海軍による空襲によって全ての青函連絡船、12隻が被害を受け、12隻のうち、8隻が沈没、2隻が大破、2隻が航行不能という大被害を受けました。
この空襲によって、352人の方が命を落としました。
その他にも1954年9月26日には、台風15号によって、青函連絡船 洞爺丸が沈没したことにより、死者・行方不明者合わせて1155人の方が犠牲になった「国鉄戦後五大事故」に数えられる「洞爺丸事故」が起こりました。
そして1988年、青函トンネルの開通と共に青森から函館への交通手段は船から鉄道へと取って代わり、その役目を終えると共に80年の歴史に幕を閉じました。
このことは(1日目)に触れた、まさに「新しいものが生まれて、古いものが消えていく。」ことだと思います。
今の自分たちには想像もできないような時代ですが、そんな時代を生き抜いてきた青函連絡船 八甲田丸を見ると、戦争の悲惨さを改めて感じることが出来る良い機会だったと思います。
ここでは写真を載せませんので、船内にはいろいろな資料が飾られていたり、操舵室や煙突にも入れたり、景色も良いので青森に来た際には是非訪れてみてください。
さて、八甲田丸を見学したところでそろそろ上野に帰らなければいけません。
今回の旅の最後のイベント、「寝台特急あけぼの」です。
すでに入線していました!
やっぱりブルートレインは良いです。何がどう良いのか説明するのは出来ないのですが・・・
こうして青森にいながら、「上野」という文字を見ると、これから始まる長旅に心がワクワクしてきます。
旅好きの方なら、上野駅で行き先が「札幌」となっている北斗星の電光掲示板を見て、旅に出たくてどうしようもなくなるようなムズムズとした気持ちがわかりますよね。
今回乗るのはA寝台です。
おぉ!豪華だし広い!
A寝台の廊下はこんな感じです。
A寝台のベッドは広げるとソファーになります。
本日の夕食。青森駅で購入した駅弁。
寝台特急に揺られながら食べる駅弁は美味い!
途中の駅で発見した大きな太鼓。部屋の窓から撮影。
寝台特急、初めて乗りましたが感動しました。
なんというか、誰もいないし深夜の駅を「ガタンゴトン」と走って行く感覚や、列車から発せられる全ての音が合わさって、まるで映画の中にいるような感覚でした。
「非日常」という言葉がぴったりです。絶対にまた乗ります。
本当は、1日中起きていようとソファーに座っていたのですがそのまま寝落ちしてしまい、気付いたら夜中だったのでベッドにし、再び眠りました。
気付いたら日はすっかり昇り、埼玉のあたりを走行していました。
朝食はサンドイッチ。あけぼのは食堂車どころか売店もないので事前に食料や飲み物は買っておく必要があります。
うん、美味しい。
こうして切符を眺めていると、もうあと数十分で上野に着いてしまうんだと実感・・・
上野駅に到着です。後ろ髪を引かれながら、あけぼのから下車します。
あけぼのの後ろ姿。
前から。
お気づきの方もいるかと思いますが、牽引車が赤から青へと変わっています。
鉄道は乗るのは好きですが、あまり詳しくないのでびっくりしました(笑)
こうして1泊2日の東北の旅が終わりました。
振り返ってみると今までの中でもかなり濃い2日間だったような気がします。
上野駅に着いた頃には、すっかり鉄道の旅にハマっていました。
帰りたくないという気持ちと、東北の思い出を抱えながら帰路につきました・・・
(おわり)