冬の北海道(道東)を巡る 2日目

冬の道東を巡る旅、2日目です。

宿の部屋から朝日を望む。

目の前を流れるのは釧路川。
日の出時刻から10分ほど遅れ、部屋の正面から朝日が昇った。

地平線にはわずかに雲があるものの、上空は気持ちよく晴れ渡り、素晴らしい1日を予感させていた。

今回宿泊したのはホテルパコ釧路
普通のビジネスホテルと聞いて予約していたのだが、朝食バイキングが想像以上にラインナップ豊かで美味しく、いきなり大満足の朝食だった。
思わずテンションが上がり、朝からザンギ、ジンギスカン、釧路ラーメンとヘヴィーな朝食を食べてしまった。。。
温泉も広く屋上に露天風呂もあり、なかなかに快適な宿であった。

宿の目の前にある幣舞橋。
昨日着いたときは日没後だったので、改めて明るい時間帯に訪れた。

レンタカー「知床ヤリス」

さて、朝食を食べながら今日の計画を再確認。
まずは釧路湿原の細岡展望台を目指すことにする。

というわけで、釧路市街からR391で北上。

午前中だからか、時期的なものか、細岡展望台には誰一人いなかった。

この広大に広がる釧路湿原。
以前に訪れたときは緑の草原が広がっていたが、今は冬。
色彩はまるっきり変わり、冬模様の湿原が広がっていた。

恐らく、目の前にある川は釧路川。

雪も無いが川も凍りついておらず、冬でもカヌー体験等のアクティビティが楽しめるみたいだ。
いつかは体験してみたい。

iPhoneのパノラマ撮影で

そうこう眺めていると、チュウヒ(?)が目の前を舞っていた。

そう、冬の道東は野鳥観察の聖地でもある。
なんと言っても、根室地区だけで日本で見られる野鳥の半数の種類が観測されるらしい。

と言っても私はド素人。
望遠レンズを構えて撮影してみるものの、ピンボケ写真を量産し、種類だってよくわからない(汗)
まあ、楽しいのでとりあえずは良しとしても、勉強すればきっとずっと楽しめるだろう^^;;

細岡展望台を後にし、引き続きR391を北上。

途中で見えたシラルトロ沼の駐車スペースに立ち寄った。

この沼の反対側には茅沼温泉という案内看板が立っていたのだが、調べたところ宿の運営者が倒産したため、今は入ることが出来ないとのことだ。
北海道には未だ知らぬ素晴らしい温泉が各地に点在しているのだが、こうして失われていくものがあることを忘れてはいけない。
一期一会、行けるときに行かないと、いつか行けなくなってしまう。

そして引き続き北上し、d52を上り摩周湖第一展望台へ。
さすがにd52は雪路だったが、走行には全く支障なし。

気温は-5℃。
風も少々あってさすがに寒さを感じていたが、この美しい景色を前にすれば寒ささえも心地よさを感じてくる。

夏の摩周湖第一展望台には絶えず観光客が押し寄せているが、冬は一変。
誰一人展望台から摩周湖を眺めているものはおらず、独り占めだった。…もっとも、長時間は居られないが(笑)

そしてもう一つ。
摩周湖第一展望台から見渡す、広大な地平線の景色。
これは私の中で、道東の中でも印象的な風景の1つだ。

次に屈斜路湖方面を見渡す。
こちらも想像していた以上に雪がずっと少なかった。
大好きな川湯温泉も苦労せずに到達出来そうなので、次回はぜひ冬の川湯温泉にも訪れたい。

摩周湖第一展望台の土産屋で六花亭のチョコレートと入浴剤を地域共通クーポンで購入し、次の目的地へと向かう。

続いて向かったのは開陽台。

こちらも中標津の観光名所の1つで、なんだかんだ毎夏訪れている大好きな場所の1つだ。
中標津の格子状防風林を一望し、まさに”地球が丸く見える”展望台。

水平線は海に行けば見られることが多いが、地平線が見られる場所は日本ではそう多くない。
ここも来る度に、その圧倒的なスケールが感動を与えてくれる。

空は冬らしく綺麗に澄み渡り、風もほとんどなく、最高の天気だった。

そういえば、いつも置いてある牛の置物がなくなっていた。冬だから?

あと、長距離自然歩道が本当にめちゃくちゃ長距離で思わず笑ってしまった。

冬の開陽台を満喫した後は、本日の最終目的地、野付半島を目指す。

…が、その前に残り4000円の地域共通クーポンを使えないものかと中標津空港に寄ってみた。

さすが野鳥の聖地だけあって、オオワシやシマフクロウの写真が飾られていた。
…が、小さな空港故に特に買うものはなかった(泣)

ということで残すところは野付半島ネイチャーセンター。
ネイチャーセンターへ行き、野鳥の本を2冊購入し、地域共通クーポンをなんとか無理やり使い切った(笑)
まあ、大好きな野付の地で使うことが出来たからヨシとしよう。(自己満足)

時刻は15:30
いよいよ日没が近い。

残念ながらというべきかわからないが、この時ばかりは上空には雲が広がっていた。
が、地平線が燃えるように染まり、それがかえって幻想的な風景を生み出していた。

600mmのレンズで遥か先の夕焼け空を切り取る。(なんだかピンボケだが…)

凍りついた冬の野付湾が、この瞬間をより一層寂しげに感じさせる。
ここは夏に来ても寂しげな場所だが、それこそが野付の魅力だと感じる。

トドワラやナラワラといった将来的に消えゆく運命とされる風景、そしてそこで暮らす野生動物の数々・・・
この生命のコントラストが、この風景を自分の中での永遠の風景へと変えてゆくのです…

冴えないけれど、ある意味とても野付らしい日没を見送り、今宵の宿へ。

本日の宿は「尾岱沼温泉シーサイドホテル

以前その存在を知り、一度泊まってみたかった宿。
野付半島の根元に位置しており、すぐ目の前には野付湾。
館内には別海等で撮影された野鳥や”四角い太陽”等の美しい写真の数々。

そしてなんと言っても夕食。

ホッキ貝のカルパッチョに始まり、野付産のホタテは最高に美味しい。
そして、野付名産の北海シマエビ。
まるでカニのような風味で、今年7月に訪れた時に初めて食べたのだが、その美味しさに是非もう一度食べたいと思っていた。
漁期が年に2回と限られているので食べられないかと思っていたので、これは嬉しいサプライズだった。

今回泊まっていたのは自分の他のもう1名で少し寂しげだった。
が、その方がなかなか凄い方で、北海道各地を精力的に巡り、あらゆる風景写真を撮影されているんだとか。
自分がまだまだ知らない北海道の魅力を、女将さんも交えて様々なことを教えてもらい、大いに楽しいひとときだった。
うーむ北海道、魅力がありすぎる(汗)

大満足の食事を終え、いざ温泉へ。

尾岱沼温泉の露天風呂。気温は氷点下6℃。
遥か空高くには月が輝き、月明かりが空に浮かぶ雲を照らしている。
雲は風に乗って東へと流れ、空の風景は目まぐるしく移ろいゆく。
目の前に広がる野付湾は凍り付き、波音ひとつ聴こえない。
誰一人いない露天風呂で、いつまでも夜空を眺めていた・・・

3日目へ続く。

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