勝沼ワイナリー巡り

晴れ予報の土曜日、どこか出かけようと考え、ふと勝沼エリアのワイナリーがあることを思い出し、巡ることにした。

もともと僕はアルコールはウイスキーと白ワインくらいしか飲まないのだが、甲州ワインといえば白ワインである。
その上、今の時代はチリやアメリカといった安くてそこそこ美味いワインがある中で、なかなか高級な日本産ワインというのは飲む機会が無い。
しかし、チリやアメリカと違い、気軽に直接ワイナリーに行けるのが日本産ワインの良いところである。
というわけで下調べの後、せっかくなので現地に趣き、ワインを仕入れてくることにした。

中央道を勝沼ICで降り、1軒目に向かったのは勝沼醸造

築100年以上の日本家屋を改装してつくられた店内には薪ストーブもあり、非常に良い雰囲気。
テイスティングはプリペイド式のカードを購入し、一通りの銘柄が試飲可能。もちろんドライバーなので当然飲めませんが。(写真はサービスしてくれた葡萄ジュース)

勝沼醸造は甲州に特化した醸造所。
いろいろ情報を仕入れ、ここではアルガブランカ・クラレーザとアルガブランカ・ピッパの2本を購入。

続いて同じ通りにあるイケダワイナリー

イケダワイナリーは家族経営でやっておられる小さなワイナリーといった風情で、創業も1995年と比較的新しい。
看板犬のゴールデンレトリバーがお出迎えしてくれます^^

ここではグランキュヴェ甲州 勝沼菱山畑を購入。

続いて岩崎醸造(ホンジョーワイン) ※写真は撮り忘れ

ここではアジロンダックという山梨でしか取れない品種を使った比較的甘口の赤ワインと、甲斐ノワールという品種を使った赤ワインをオススメされました。
が、生憎赤ワインは苦手なことを伝えたところ、オレンジワインを勧められました。
オレンジワインとは、主に赤ワインに用いられるように長時間果皮や種を果汁に漬け込むことで、果皮由来の成分を抽出する技法を白ワインに適用したもの。ざっくり言えば、赤ワインの技法で白ワインをつくったもの。
これをこの地方では”醸し”と言うそうだ。

そんなわけで、ホンジョーワインの定番である甲州ドライ大樽貯蔵と甲州かもしの2本を購入。

次は蒼龍ワイン

蒼龍ワインは1899年の創業と歴史がある醸造所。
シュール・リー製法という、醗酵中に発生した澱(いわゆる醗酵や熟成させている際に、析出してくる沈殿物)を取り除かずに、そのまま醗酵容器底部に残し、ワインと一緒に数ヵ月保存する製法を用いたグラン甲州とグラン蒼龍 Vin Blancの2本とロゼスパークリングの蒼龍 コンチェルト ロゼを購入。
甲州品種ではシュール・リー製法はよく用いられる技法とのことだ。

現在はコロナの影響で試飲は中止しているようなので、再開はHPをチェック。

最後に向かったのはシャトー・メルシャン

日本のワイン史を語る上で外せないのがシャトー・メルシャンであり、1877年にここ勝沼の地に日本で最初に誕生した民間のワイン会社「大日本山梨葡萄酒会社」をルーツに持ち、シャトー・メルシャンの歴史はそのまま国産ワインの挑戦の歴史とも言える。

テイスティングやショップのあるワインギャラリーの隣には史料館もあり、その長い歴史や当時使われていた機械(と言っても人力が多い)をそのまま見学することができる。

右側がワインギャラリー(テイスティング&ショップ)、左側が史料館。テラス席で試飲可能。

普段ならより多くのテイスティングもできるのかもしれないが、この日はメジャーな銘柄を揃えた白白赤のセットと、シャトー・メルシャンの中でも最高級の銘柄を揃えた赤赤赤のセットの2種類。

試飲リストに含まれていた岩出甲州 きいろ香 キュヴェ・ウエノを購入。

というわけで、合計9本(白7、ロゼ1、オレンジ1)を購入。

  • 勝沼醸造 アルガブランカ・クラレーザ
  • 勝沼醸造 アルガブランカ・ピッパ
  • イケダワイナリー グランキュヴェ甲州 勝沼菱山畑
  • 岩崎醸造 甲州ドライ大樽貯蔵
  • 岩崎醸造 甲州かもし
  • 蒼龍ワイン グラン甲州
  • 蒼龍ワイン グラン蒼龍 Vin Blanc
  • 蒼龍ワイン コンチェルト ロゼ
  • シャトー・メルシャン 岩出甲州 きいろ香 キュヴェ・ウエノ

それにしても、どこのワイナリーも他に1組いるかいないか程度でガラガラ。
時期的なものなのか、感染症による社会情勢的なものなのかは不明だが、いずれにせよ静かな空間で非常にゆったりと話を聞くことができて、素晴らしい体験だった。

せっかく遠くない場所にワインの産地があるわけだし、定期的に買いに行くのも悪くないかもしれない。
もっとも、これで当分は楽しめるだろうが。

(終わり)

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