浅春の四国を巡る旅(4日目) of GT Journal

2015.03.28

浅春の四国を巡る旅(4日目)

旅の4日目、最終日です。(3日目はこちら)

今日のハイライトは海沿いをのんびりと走るR378と、四国最西端である佐田岬。




宇和島の宿を7:30頃出発。近くにESSOは無いので、窓を簡単に拭いて虫を落として出発。

途中の出光で給油。(368.3km/31.30L=11.8km/L)
R56沿いのローソン 宇和島高串店で朝食。
すぐ近くを通る予讃線の音が聞こえてきた。




R56をダラダラと走り、R378へと入る。

玉津港を抜けて、法華津(ほけつ)湾をぐるっと周る。
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海は穏やか。風も強くない。空も快晴。
気持ちのよい朝だ。
今日出逢えるであろう景色に期待が高まる。



明浜町狩浜を抜けると、標高を上げる。
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右を見れば高台に広がるみかん畑、左を見れば青く染まった宇和海を望む。
エンジンを止めれば、そこは静寂の世界。
しばらく海を眺めていた。別に何を考えていたわけでもない。






絶壁の1枚岩の下を走る、R378の中で最も海に近づく区間。
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ただただ、目の前に広がる景色に感動していた。



遥か先まで続く海、この先にはどんな風景が待っているのだろう。
そんなありきたりなことを考えたりもした。
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写真で見るのと、その場に行くのとでは全く違う。
どっちが良いとかの話では無く、気になったらその場所へ行くべきだ。
実際に行ってみれば、大抵の場合は想像を上回るし、思いもよらない発見があったりするものだ。





広いところでしか写真を撮っていない(撮れない)が、R378は半分以上は1車線の狭路だ。
何度かバックして離合した。
でもそんなことはどうでも良くて、この道で出逢える景色は素晴らしいものだった。



狭路の中でも、時折海を望むポイントがある。
これがまた、たまらないのだ。
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三瓶漁港。R378と一旦分かれる。
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静かな漁港だった。
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釣りをしている親子がいた。とある休日の日常の一コマだ。





三瓶総合支所前交差点を左折し、r26に乗る。

r25、R197へと続き、佐田岬メロディーラインへ・・・
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伊方町役場付近の信号を過ぎれば、三崎港まで信号は無い。
今日初めての完全2車線の快走路。



佐田岬半島は西に向かって長さ40kmに伸びる四国最西端の半島だ。
「日本一細長い半島」としても知られているそうだ。





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尾根沿いに立つ無数の風車、両側に海・・・
気持よくて仕方が無かった。ノンストップで駆け抜けた。




三崎港を抜けると、佐田岬灯台までの道は一気に狭くなる。

そして佐田岬灯台まであと2kmというところで、なんと道路工事で通行止め。
11:30頃に到着して、12:00から1時間は開通するとのことなので待つことにした。
真上に昇った太陽の光を浴びていた。
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そして佐田岬灯台の駐車場に到着。
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遠くには九州が見える。きっと津久見市の辺りだろう。




佐田岬には戦時中の要塞跡が多く残っていた。
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この大きな穴は、探照灯格納庫。
探照灯と呼ばれるサーチライトで豊後水道を通る不審船を見張っていたそうだ。

佐田岬から九州までは直線で約14km、ここ佐田岬や、付近の沖ノ島、由良岬などにも砲台を設置し、豊後水道全域を要塞砲の射程圏内としていたのだ。


後から見返して気付いたのだが、この写真の右下にも要塞跡残されている。
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それにしても、当時の人はこの綺麗な澄んだ海を見て何を思っていたのだろう。
そんなことを考えるのは戦争を経験したことがないからだろうか。



キャンプ場跡も残されていた。
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こんな場所でキャンプなんて最高だけど、食料も調達出来ないし、道も狭いからちょっと大変だね。
左側にストアーはまゆうなんて店跡があるけど、これも要塞跡を利用したのかな?




そして駐車場から歩くこと15分、佐田岬灯台へ・・・
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幻想的な風景だった。
この景色の素晴らしさは言葉では表せない。もちろん、写真でもです。



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ここが文字通り、四国最西端。
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シャツ1枚でも暑かった。



海は信じられないほど透き通っていた。
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ずっと眺めていたかったが、タイムリミットは道路が開通する1時間。
道路工事していなかったら日が暮れるまでいそうなので、急かされながらクルマへと戻る。




おじさんの説明によると、岩がクマが横になっているように見えるんだとか。
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見つけられましたか?





そして道路工事区間を抜け、三崎港まで戻った。
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ここから九州へ行く九四フェリーが出ている。



再び佐田岬半島を駆け抜け、R378と再会。
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夕やけこやけラインを北上する。

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以前の四国旅行では渡らなかった長浜大橋を渡った。
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以前も来たが、結局下灘駅に寄った。
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ナビを自宅にセットする。
距離にして約800kmの帰路だ。



この旅ももうじき終わるのです。
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伊予ICから松山自動車道に乗った。

バックミラー越しに旅の終わりを告げるかのように日が沈んでいった。
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Peter Bradley AdamsのI Cannot Settle Downを聴いていた。



淡路SAで給油。(503.3km/38.94L=12.9km/L)
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静岡で日の出を迎えて、4日間、2,510kmに渡る旅を終えた。
ただひたすら目的もなく走っただけの旅。
この旅で出逢ったすべての景色が、人生の一コマとして心に刻まれています。
それはもしかしたら、目的を探す旅だったのかもしれません。
これからもこんな旅を続けるでしょう。
ただひたすら、走るだけの旅です。

(浅春の四国を巡る旅、終わり)