旅の4日目、最終日です。(3日目はこちら)
今日のハイライトは海沿いをのんびりと走るR378と、四国最西端である佐田岬。
宇和島の宿を7:30頃出発。近くにESSOは無いので、窓を簡単に拭いて虫を落として出発。
途中の出光で給油。(368.3km/31.30L=11.8km/L)
R56沿いのローソン 宇和島高串店で朝食。
すぐ近くを通る予讃線の音が聞こえてきた。
R56をダラダラと走り、R378へと入る。
玉津港を抜けて、法華津(ほけつ)湾をぐるっと周る。
海は穏やか。風も強くない。空も快晴。
気持ちのよい朝だ。
今日出逢えるであろう景色に期待が高まる。
明浜町狩浜を抜けると、標高を上げる。
右を見れば高台に広がるみかん畑、左を見れば青く染まった宇和海を望む。
エンジンを止めれば、そこは静寂の世界。
しばらく海を眺めていた。別に何を考えていたわけでもない。
絶壁の1枚岩の下を走る、R378の中で最も海に近づく区間。
ただただ、目の前に広がる景色に感動していた。
遥か先まで続く海、この先にはどんな風景が待っているのだろう。
そんなありきたりなことを考えたりもした。
写真で見るのと、その場に行くのとでは全く違う。
どっちが良いとかの話では無く、気になったらその場所へ行くべきだ。
実際に行ってみれば、大抵の場合は想像を上回るし、思いもよらない発見があったりするものだ。
広いところでしか写真を撮っていない(撮れない)が、R378は半分以上は1車線の狭路だ。
何度かバックして離合した。
でもそんなことはどうでも良くて、この道で出逢える景色は素晴らしいものだった。
狭路の中でも、時折海を望むポイントがある。
これがまた、たまらないのだ。
三瓶漁港。R378と一旦分かれる。
静かな漁港だった。
釣りをしている親子がいた。とある休日の日常の一コマだ。
三瓶総合支所前交差点を左折し、r26に乗る。
r25、R197へと続き、佐田岬メロディーラインへ・・・
伊方町役場付近の信号を過ぎれば、三崎港まで信号は無い。
今日初めての完全2車線の快走路。
佐田岬半島は西に向かって長さ40kmに伸びる四国最西端の半島だ。
「日本一細長い半島」としても知られているそうだ。
尾根沿いに立つ無数の風車、両側に海・・・
気持よくて仕方が無かった。ノンストップで駆け抜けた。
三崎港を抜けると、佐田岬灯台までの道は一気に狭くなる。
そして佐田岬灯台まであと2kmというところで、なんと道路工事で通行止め。
11:30頃に到着して、12:00から1時間は開通するとのことなので待つことにした。
真上に昇った太陽の光を浴びていた。
そして佐田岬灯台の駐車場に到着。
遠くには九州が見える。きっと津久見市の辺りだろう。
佐田岬には戦時中の要塞跡が多く残っていた。
この大きな穴は、探照灯格納庫。
探照灯と呼ばれるサーチライトで豊後水道を通る不審船を見張っていたそうだ。
佐田岬から九州までは直線で約14km、ここ佐田岬や、付近の沖ノ島、由良岬などにも砲台を設置し、豊後水道全域を要塞砲の射程圏内としていたのだ。
後から見返して気付いたのだが、この写真の右下にも要塞跡残されている。
それにしても、当時の人はこの綺麗な澄んだ海を見て何を思っていたのだろう。
そんなことを考えるのは戦争を経験したことがないからだろうか。
キャンプ場跡も残されていた。
こんな場所でキャンプなんて最高だけど、食料も調達出来ないし、道も狭いからちょっと大変だね。
左側にストアーはまゆうなんて店跡があるけど、これも要塞跡を利用したのかな?
そして駐車場から歩くこと15分、佐田岬灯台へ・・・
幻想的な風景だった。
この景色の素晴らしさは言葉では表せない。もちろん、写真でもです。
ここが文字通り、四国最西端。
シャツ1枚でも暑かった。
海は信じられないほど透き通っていた。
ずっと眺めていたかったが、タイムリミットは道路が開通する1時間。
道路工事していなかったら日が暮れるまでいそうなので、急かされながらクルマへと戻る。
おじさんの説明によると、岩がクマが横になっているように見えるんだとか。
見つけられましたか?
そして道路工事区間を抜け、三崎港まで戻った。
ここから九州へ行く九四フェリーが出ている。
再び佐田岬半島を駆け抜け、R378と再会。
夕やけこやけラインを北上する。
以前の四国旅行では渡らなかった長浜大橋を渡った。
以前も来たが、結局下灘駅に寄った。
ナビを自宅にセットする。
距離にして約800kmの帰路だ。
この旅ももうじき終わるのです。
伊予ICから松山自動車道に乗った。
バックミラー越しに旅の終わりを告げるかのように日が沈んでいった。
Peter Bradley AdamsのI Cannot Settle Downを聴いていた。
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淡路SAで給油。(503.3km/38.94L=12.9km/L)
静岡で日の出を迎えて、4日間、2,510kmに渡る旅を終えた。
ただひたすら目的もなく走っただけの旅。
この旅で出逢ったすべての景色が、人生の一コマとして心に刻まれています。
それはもしかしたら、目的を探す旅だったのかもしれません。
これからもこんな旅を続けるでしょう。
ただひたすら、走るだけの旅です。
(浅春の四国を巡る旅、終わり) |