北海道グランド・ツーリング、4日目です。(3日目はこちら)
さ、そろそろ晴れていることを祈り外に出てみると・・・
晴れた・・・(嬉)
昨夜、宿である「オホーツク公園 てんとらんど」に到着した時は暗くて何も見えませんでしたが、明るくなると素晴らしいロケーションが露わになりました。
正面に見える湖は網走湖。
高台に位置し、網走の街並みと網走湖を見下ろす景色はたまりませんなぁ。
特に、晴れているとなると最高です(嬉)
こちらが宿泊したロッジ。
例に漏れず、快適な一夜を過ごすことが出来ました。
さて、網走に宿を取ったのは他でもない、「晴れの能取岬」へ行くチャンスを少しでも多く確保するためです。
ということで、上空に青空が広がれば、行く場所は決まっています。
卯原内のセイコーマートで定番のすじこおにぎり含む朝食を各自購入し、能取岬へ・・・
〜道道76号線 美岬ライン〜
能取湖の湖畔に沿って、木々に囲まれた道を行く。
道道76号線、通称「美岬ライン」
能取湖に沿ってしばらくゆくと、一気に視界が開き、目の前にはオホーツク海が広がる。
白黒の灯台、「能取岬灯台」を遠くに望み、胸が高鳴る。
文字通り、美しい岬に向かって走るのだ。
〜能取岬へ、感動のアプローチ〜
木漏れ日の中、緩やかな左カーブに沿ってステアリングを切る。
すると、そこに広がるのはオホーツク海に向かって緩やかに下る一本の道。
これほど感動的なアプローチを持つ岬は他には無いだろう。
それはまるで、映画のワンシーンのような幻想的な瞬間なのだ・・・
岬に向かってラストスパート。
ブルーのスポーツカーがエキゾーストノートを奏でて、オホーツク海に向かって軽やかに駆け抜けてゆく。
忘れられない旅のワンシーン。
〜能取岬〜
旅をしていると、時々言葉に出来ない風景や、鳥肌が立つ風景に出逢うことがある。
ここ、能取岬はまさにそうだ。
オホーツクの優しい風を感じて、遥か先まで広がるオホーツク海を眺め、草原の中を歩く。
上空にはシーラスが流れ、夢のようなひとときを過ごす・・・
ここは「目で見る風景」ではなく、「全身で感じる風景」なのだ。
能取岬で食べた朝食のおにぎりは、恐らく今までで一番贅沢な朝食だろう。
ここの感動は訪れた人にしかわからない。
五感の全てを使って心に刻む風景。
圧倒的なスケールが魅せる能取岬の風景は、奇跡と言っても良いだろう。
全てが絶妙にマッチしており、有無を言わせぬ美しさがある。
とにかく、私のような凡人には言葉に出来ないから是非訪れて欲しい。
晴れの能取岬に来られたことに感謝しよう。
この風景に出逢えただけでも、北海道へ来た価値があるってもんだ。
必ず再訪しよう。
そう誓って、後ろ髪を引かれながら能取岬を後にした・・・
卯原内に戻り、給油&洗車タイム。
なのだが、ここにあるコイン洗車場、水圧が弱いのか全く綺麗にならない(泣)
知床方面か美幌峠を上がるか迷っていたのだが、少々の作戦会議の末、美幌峠へ向かうことにした。
美幌峠、屈斜路湖は晴れている時間が極めて少ない。
事実、去年訪れた際も霧で全く何も見えなかったのだ(泣)
さあ、今年はどうだろうか・・・
道道591号線→道道248号線と走り美幌町へ。
なんてことのない、窓から見える北海道のこういう風景が大好きなのだ。
〜美幌峠・屈斜路湖〜
「パノラマ 〜panorama〜」という言葉は、ギリシャ語でpan(全て)+rama(光景)を組み合わせた単語。
18世紀末に画家ロバート・バーカーが発明した円形絵画装置が語源になっているそうだ。
そして現代では、「パノラマ写真」とは広い範囲を捉えた写真のことを言う。
ここ、美幌峠はまさにパノラマな風景が広がっている。
超広角レンズでも湖全体は捉えきれない大パノラマ。
目で見た風景のほんの一部しか写真に収められないなんて悔しいが、それほど広大な風景なのだ。
美幌峠の売店で、自分は茹でとうもろこしを、友人はソフトクリームを頂く。
この大パノラマを前に、北海道の甘いとうもろこしを頂く贅沢。
なんだか、感覚が麻痺してきそうだ(汗)
そして、美幌峠を下ります。
まあ、峠と言っても北海道の峠は6速ホールドで上って、ブレーキも踏まずに曲がれるコーナーばかりだから、普段イメージする峠とは大分イメージがかけ離れている。
そして峠から見える景色のスケール感も、関東のそれとは大分かけ離れている。
屈斜路湖の東側の湖畔に「砂湯」という面白い場所があるので、美幌峠を下り、道道52号線で向かうことに。
〜砂湯〜
ここ、砂湯は名前の通り、砂を掘ると温泉が出て来るのだとか。
とは言え、元気な子どもたちによって既に掘られているので、手を突っ込んでみると確かに温かい。
子供心を忘れた我々、手が汚れるのが面倒なだけに、既に掘ってあってありがたい限りです(笑)
〜硫黄山〜
こちらは硫黄山。正式には「アトサヌプリ」という山だそうです。
忘れもしない、去年手を突っ込んでヤケドした地です(泣)
硫黄山なんて関東にもありますが、ここまで近づけるのはそうそう無い気がします。
それだけに、「ヤケド注意 〜Hot spring!〜」なわけですが(笑)
硫黄山はアトラクション的要素(?)があり楽しいのと、摩周湖第一展望台と駐車料金が共通なので、是非訪れることをオススメします。
〜摩周湖〜
去年は無念の霧で訪れられなかった摩周湖。
今年は天気に恵まれ、ようやく摩周湖へ行くことが出来ました。
摩周湖へは、道道52号屈斜路摩周湖畔線で行くのですが・・・
「うわっ、すげーな!」
摩周湖へのアクセスは、北海道らしからぬ、タイトなコーナーでかなりの急勾配でぐんぐん標高を上げていきます。
随分上るな〜とは思っていましたが、まさかの絶景に摩周湖へ行かずともすでに感動。
時々、地平線まで続く風景が見えるのですが、この道の標高は300mちょっと。
これだけ広大な土地に、300mを超える山も建物も無いのだから、スケール感が桁違いです(汗)
そして摩周湖第一展望台へ到着。
って、摩周湖の前にこっちの景色が凄すぎるんですが・・・(汗)
まるで天空にいるかの如く、遥か数百km先まで見渡せます。
目的がブレるので、本来の目的である摩周湖を見に行きます。
友人が「晴れの摩周湖を見ると婚期が遅れる」なる情報を直前に仕入れてきましたが、晴れの摩周湖を前にそんな情報誰も耳に入りません(笑)
早速向かってみると・・・
って、こっちもすごく綺麗(汗)
独特のインディゴブルーは「摩周ブルー」とも呼ばれ、湖面は海抜351mの高さに位置します。
周囲20km、面積19.2km2は日本国内では6番目の大きさのカルデラ湖なんだとか。(1位は隣の屈斜路湖)
そして何よりも、「透明度世界ランキング」で1位になっているのがこの摩周湖。
流れ込む川が無いため、プランクトンなどの不純物が運び込まれないためにその透明度を誇っているそうです。
最大水深は211.4mもあり、湖を囲う火口の斜度は平均45°もあるのだとか。
摩周湖は阿寒国立公園の中でも特別保護地区に指定されているため、一般人は湖面に近づけないのですが、この険しい地形故、そもそも物理的に湖面まで近づくのは難しそうです。
世界でも例を見ない、険しい場所に位置する、神秘的な湖なのです。
続いて、摩周湖第三展望台へと移動しました。
湖中央にピョコンと飛び出ている島は「カムイシュ島」
とても小さい島に見えますが、高さ110mあるそうです。
「霧の摩周湖」と呼ばれるだけあり、この地形故に霧が停滞しやすいのだとか。
そして屈斜路湖・硫黄山方面を眺めると、雲の切れ間から陽が差して幻想的な風景に。
360°どこを見渡しても平坦に大自然が広がっている風景なんて、関東じゃなかなか見ることが出来ません。
それにしても、屈斜路湖とは隣り合う湖にも関わらず、これだけ標高が違うのは驚きです。
そして摩周湖を後にし、地平線に向かって、今宵の宿のある釧路へと走りました・・・
(5日目)へ続く・・・
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